2011年3月31日木曜日

大津波の爪痕、生々しく 壊滅した東北を空撮

  


http://sankei.jp.msn.com/affairs/photos/110331/dst11033116450038-p2.htm

【東日本大震災】(産経ニュース)

2011.3.31 16:43
3月24日撮影の仙台市若林区荒浜地区(上・共同通信社ヘリから)と、2004年6月撮影の同地区(芳村忠男さん撮影)

           大震災後(上段)と前(下段) 
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3月24日撮影の仙台市若林区荒浜地区(上・共同通信社ヘリから)と、2004年6月撮影の同地区(芳村忠男さん撮影)

 全壊を免れた高さ10メートルの防潮堤の陸側で粉々に砕けた岩手県宮古市田老地区の家々。宮城県南三陸町志津川も高台の小中学校といくつかの建物を残し完全に壊滅していた。

 仙台市で航空写真を撮影、販売する事務所を営む芳村忠男さん(64)は35年以上、東北地方を空撮してきた。震災前に芳村さんが撮った写真と同じ角度から岩手、宮城、福島3県の被災地17カ所を撮影して比較すると、沿岸の街々が大津波で破壊され、一変した様子が見て取れた。

 岩手県陸前高田市は景勝地の松林「高田松原」や街並みが跡形もなく消え、海岸線の地形すら変貌。集落の南北から津波が流れ込んだ福島県相馬市の尾浜地区では半数近い家が流されていた。震災後、調査のため被災地上空を飛んだ芳村さんは「美しい三陸沿岸全部がやられていた。見たものが今も理解できない」と衝撃を受けていた。

2011年3月30日水曜日

東京電力福島第一原発のライブ映像

        航空写真は在りし日の美しき姿


福島第一原発のライブ画像(現在の様子を一定時間おきに更新)
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/camera/index-j.html



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[国際]ニュース トピック:ロシア(産経ニュース)

【東日本大震災】
「日本救え」巨大ポスター モスクワ中心部に出現
2011.3.30 07:22
29日、モスクワ市街地のビルの壁面いっぱいに掲げられた「日本を助けよう」などと書かれた巨大ポスター(共同)
  「日本を救え」-。東日本大震災に見舞われた日本への支援を訴えるポスターや看板がモスクワで急増中だ。ロシアのメディア・広告関連企業40社以上の合同キャンペーンの一環で、最大のポスターは縦14メートル、横55メートルの巨大さ。ビルの壁面を埋め尽くしている。

 キャンペーンは電通のロシア合弁企業、電通スマートのロマノフ社長の呼び掛けで実現した。各社は広告スペースを無償提供するなど協力。市内約100カ所に掲げられたポスターは「日本を助けよう」などと訴え。閲覧すると日本大使館とロシア赤十字の義援金口座の詳細が分かる特設ウェブサイトも設けた。

 関係者は、寄付したいがどこに送金すべきか分からないロシア人が多いため、こうしたサイトをつくって紹介することが必要と感じたと言う。

 ロシアではソ連時代から伝統的に親日的な国民が多い。同社長は「これほど多くの会社が協力してくれるとは思わなかった」と話している。(共同)

2011年3月29日火曜日

【東日本大震災】日立が社会インフラ復旧に注力,福島第一原発に約170名を,被災の火力発電所に約150名を派遣

日経エレクトロニクス:産業動向
【東日本大震災】日立が社会インフラ復旧に注力,福島第一原発に約170名を,被災の火力発電所に約150名を派遣


2011/03/28 23:00
小島 郁太郎=Tech-On!

 日立製作所は,3月28日に,今回の地震による日立グループへの影響および対応に関するお知らせの第3報を発表した(当該文書:PDF)。3月14日に発表された第1報(Tech-On!関連記事1),3月17日に発表された第2報(同2)に次ぐものである。

 発表された第3報は,(1)日立グループ震災復興統括本部の発足,(2)被災地に対する支援,(3)従業員の状況,(4)社会インフラの復旧に向けた対応,(5)生産拠点の状況に関して伝えている。これらの中では,(4)が最も詳しく説明されており,第3報では,グループ内の被災/復旧状況を伝える内容から,インフラなど社会全体の復旧への取り組みを中心に伝える内容に変わった。

 まず,(1)日立グループ震災復興統括本部の発足について。日立は地震発生直後に「日立グループ東日本大地震対策統括本部」を設置したが,3月23日にその機能を拡充して「日立グループ震災復興統括本部」(本部長:日立製作所執行役社長 中西宏明氏)を発足させた。被災した従業員とその家族への対応や東京電力福島第一原子力発電所への協力に加えて,被災地に対する物資や住宅の提供・ボランティア派遣,一刻も早い被災拠点の操業再開や生産復旧計画の立案と着実な実行のために,分野ごとに専任チームを立ち上げた。同統括本部を日立グループの司令塔として支援・復旧効率を最大化し,グループ一丸となって被災地の復興に向けた取り組みを推進する。

 (2)被災地に対する支援については,現在までに建設機械や薄型テレビ,乾電池,自治体向け被災者支援システムの無償提供などを含む総額6億円相当の支援を決定したとする。今後も被災地の状況に合わせて,迅速に追加支援を行うという。(3)の従業員の状況については,第2報と同じく,日立グループ社員・家族の被災状況について,継続的に確認を行っているとした。

 (4)社会インフラの復旧に向けた対応は,以下の(a)から(e)の5項目からなる。
 (a)東京電力福島第一原子力発電所への協力については,第2報に比べて詳細な内容になった。すなわち,3月11日の地震発生直後に日立製作所に24時間体制の「原子力緊急対策室」を設置した。日立グループの総力を上げて,1000名以上が対応にあたっている。また政府と東京電力の共同対策チームに技術者を派遣しているほか,技術者・作業者約300名体制の作業チームを結成した。原発所内の電源の復旧,原子炉圧力容器および使用済み核燃料プールの冷却に向けた作業のため,これまでに約170名を派遣し,全力で取り組んでいるという。日立は今後も,状況の改善に向けて,資材調達や技術支援などを通じて政府や東電に全面的に協力していくとする。

 (b)電力供給不足解消に向けた協力に関しては,(a)の福島第一原発対策とは別に,3月11日の地震発生直後に,被災した火力発電所の稼働再開支援のために,「火力緊急対策室」を設置したことを伝えた。これまでに,約150名の技術者を各火力発電所に派遣している。また,電力供給不足の解消を支援するために,各電力会社の要請に応じた提案活動を行っているとする。

 (c)情報・通信システムの復旧については,地震発生直後から全国各地の拠点から被災地に応援人員を派遣し,顧客のシステムの復旧に向けた作業を続けている。また,「災害対応受付センタ」を設置し,顧客の問い合わせに対応しているほか,被災した製品の保守サービスを特別価格で提供中とする。さらに,復旧・復興に向けて活動している企業や自治体,非営利団体向けに,クラウドサービス/仮想サーバーシステム/自治体向け被災支援システムを一定期間,無償で提供するという。

 (d)昇降機の復旧状況については,建物が全・半壊している場合や,昇降機の部品などの修理に一定の時間を要する場合を除いて,復旧を完了しているとする。

 (e)自動車向け部品の出荷状況については,地震の影響で一時出荷を見合わせていた完成品はすでに出荷したとする。また,3月25日より生産を再開した一部の製品についても,国内外への出荷を始めた(Tech-On!関連記事3)。

 (5)生産の状況については,第2報では,「損傷が確認されている主な生産拠点」として7カ所を伝えていたが,今回はそのうち3カ所を「操業再開に向けて復旧を進めている拠点」として紹介した(下図参照)。一方,残りの4カ所を含めて,合計9ヵ所を,今回,「一部もしくは全面操業している拠点」とした。さらに,第2報同様に,日立マクセル 大阪事業所が乾電池のフル生産を行っていることを第3報でも伝えた。

いまなすべきこと。われわれはどういう立ち位置にあるのか?

ここでいま確認したいことは、そもそもこの大災害の原因は、日本列島東北沿岸における地殻プレートの変動を大元とする未曾有の災害であることだ。

その結果である巨大津波、それがさらに壊滅的な第二次災害をもたらしたという事実。

そしてそのような災害規模を予測できなかったことに起因する原発事故の発生。

今回の地殻変動は、地軸が狂うほどのかつて無い三重苦災害である。いま我々にはそれにふさわしい総力をあげた一致結束の対策が急務である。

それぞれの責任問題は震災後の処理に委ねるべきであり、最近憂慮すべくは内部批判の蔓延である。

緊急な対策は、何が先ではなく今は同時多発的対処を即座に実施することが求められている。

現時点で国・自治体の組織総力を傾けると同時に、国民一人一人の持てる力を発揮し、国際的英知を求め未曾有の三重苦災害に立ち向かわなければならない段階であると私ウエルネスウォーカーは思う。

今般の多大なる犠牲者を心から悼み、いま苦しんでいる被災者に思いを馳せ、価値観の異なる全国万人は、その立ち位置を確認し、そして硬く結束しなければ復興の力は生まれてこないよ。

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土壌からプルトニウムを検出…福島第一原発(2011年3月29日00時04分 読売新聞)


特集 福島原発

 東京電力は28日深夜、記者会見し、東京電力福島第一原子力発電所で21、22日の両日、採取した土壌から、プルトニウムが検出されたことを明らかにした。

 これまでの大気圏内の核実験に由来するものではなく、今回の事故で放出された可能性が高いという。

 東京電力によると、人体に問題となるレベルではないとしている。
(2011年3月29日00時04分 読売新聞)

2011年3月27日日曜日

2号機 原子炉から大量漏洩か(NHKニュース)


NHKニューストップへ

2号機 原子炉から大量漏洩か
3月27日 13時8分 動画あり twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

深刻な状態が続いている福島第一原子力発電所で、2号機のタービンがある建物の水たまりから運転中の原子炉の水のおよそ1000万倍という極めて高い濃度の放射性物質が検出されました。1号機や3号機で見つかった水たまりに比べても、およそ1000倍という濃度で、専門家は「2号機の原子炉から大量に放射性物質が漏れ出た可能性を示している」と話しています。

福島第一原発では24日、3号機のタービンがある建物の地下で作業員3人が被ばくし、現場で見つかった水たまりから、運転中の原子炉の中の水と比べ、およそ1万倍の濃度の放射性物質が検出されました。その後、1号機の水たまりからもほぼ同じ濃度の放射性物質が見つかっています。このため、東京電力は、震災の発生当時、同じく運転中だった2号機の建物に出来た水たまりも調査したところ、1cc当たり29億ベクレルと、1号機、3号機のおよそ1000倍、運転中の原子炉の水のおよそ1000万倍という極めて高い濃度の放射性物質が検出されたということです。この中には、1cc当たりの濃度でいずれも放射性の▽ヨウ素134が29億ベクレル、 ▽ヨウ素131が1300万ベクレル、▽セシウム134とセシウム137がともに230万ベクレルなど、原発の運転中に核分裂に伴って出来る放射性物質が含まれていました。このうち、ヨウ素131と134は、放射性物質の量が半分になる期間の半減期が短いため、運転が止まると急激に量が減っていきます。今回、2号機からは、1号機と3号機より高い濃度のヨウ素131とヨウ素134が検出されていました。さらにこの水の表面の放射線量も、1時間当たり1000ミリシーベルト以上と、1号機と3号機に比べて高い値を示したということです。2号機は15日に、格納容器につながる圧力抑制室=サプレッションプールで爆発が起きて破損し、放射性物質を外部に漏らさないための閉じ込め機能の一部が損なわれているとみられています。これについて東京電力は、27日午後1時すぎの記者会見で「圧力抑制室の破損との関連の可能性は否定できないが、原因は分からない。核燃料は数%から数十%の幅で壊れていると推定されるが、どれだけ外に漏れているかは判断できない状況だ。現在の原子炉のデータからは、炉内の放射性物質が大量に出てくることはない」と話しています。また、東京大学大学院の関村直人教授は「この数値からは2号機の原子炉では、1号機や3号機に比べて大量の放射性物質が漏れ出た可能性を示している。2号機は圧力抑制室が壊れており、今後の復旧作業などを考えるうえでも、漏れ出た経路の解明を急ぐべきだ」と話しています。(NHKニュース)

(日本語版CNNニュース)
2号機水たまりの放射線量、通常の1千万倍 福島原発
2011.03.27 Sun posted at: 16:12 JST

東京(CNN) 東日本大震災による福島第一原子力発電所事故で、東京電力は27日、同原発2号機のタービン建屋で見付かったたまり水を検査したところ、通常の原子炉内の冷却水の1000万倍に当たる放射線量が検出されたと発表した。

経済産業省原子力安全・保安院によると、このたまり水の表面では毎時1000ミリシーベルトの放射線量を計測した。経済先進国の住民が通常の生活でさらされる放射線量は年間3ミリシーベルトだが、日本の厚生労働省は今回の原発事故復旧に当たる作業員には年間250ミリシーベルトの数値を適用している。

東電によると、今回の検査結果が判明した際、1人が2号機原子炉内外で作業していたが、その後、現場を離れた。このたまり水への対策が決まるまで作業は中断するとしている。2号機のタービン建屋内のたまり水の排水作業は当初、27日午後から予定されていた。

第一原発の3号機のタービン建屋内では24日、作業員3人が放射能に汚染されたたまり水につかり被曝(ひばく)している。3人は建屋内で外部電源の復旧作業中、通常の原子炉内の冷却水より約1万倍強い放射能が検出された水たまりにつかっていた。この水たまりの深さは約15センチとされ、原子炉格納容器からしみ出た可能性も指摘されている。

原子力安全・保安院はまた、第一原発から330メートル離れた沖合で採取した海水から安全基準の1850倍の濃度に当たる放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。26日に発表された測定値は1250倍で、放射能の漏出が止まっていない恐れがある。

南三陸町 津波高さ約16mに(NHK)

http://www3.nhk.or.jp/news/

3月27日 5時47分 動画あり twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東北の太平洋沿岸を襲った大津波の実態を調べる専門家の調査が、26日から始まり、津波で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町では、海岸に押し寄せた津波の高さはおよそ16メートルに達していたことが分かりました。

国内の大学や研究機関で津波を研究している専門家のグループは、行方不明になっている人の捜索や、避難所などで暮らす被災者の救援を優先するため、津波の現地調査を控えてきましたが、26日から、青森から宮城にかけての海岸線などで本格的な調査を始めました。このうち、独立行政法人・港湾空港技術研究所の研究グループは、津波で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町で、被災後初めて、津波の高さや建物の被害状況を調べました。その結果、海岸のそばにあった町営住宅で、4階建ての建物の最上階まで津波が達していて、計測の結果、津波の高さはおよそ16メートルだったことが分かりました。また、公立病院や町役場などがある町の中心部でも、広い範囲で12メートルから14メートルの高さの津波が押し寄せていことが分かりました。海岸近くでは鉄筋コンクリート製の柱や壁が津波で大きく壊れていて、4トントラックが時速30キロから40キロで衝突した状態に匹敵する、1平方メートル当たり最大で40トンの圧力がかかったとみられるということです。調査に当たった、港湾空港技術研究所の有川太郎主任研究官は、「南三陸町では湾が太平洋側に開けていたため、津波の直撃を受けたうえ、海岸付近で海底が急に浅くなっている地形の影響もあって、16メートルの巨大な津波になったと考えられる。鉄筋コンクリート製の建物にも大きな被害が出ており、今後、建物の津波対策を根本的に見直す必要がある」と話しています。

NHK動画特集
http://www3.nhk.or.jp/news/jishin0311/

2011年3月26日土曜日

13火山、地震後に活発化「1~2カ月は注意必要」(産経ニュース)

【東日本大震災】
2011.3.26 17:49

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富士山山頂に太陽が沈む“ダイヤモンド富士”で有名な富士山は活火山でもある=1月30日午後、山梨県山中湖村(鈴木健児撮影)

 東日本大震災後に、周辺で地震活動が活発になった活火山が少なくとも全国で13あることが26日、気象庁などへの取材で分かった。専門家は「1~2カ月は注意深く観測する必要がある」と指摘している。

 地震の増加が観測されたのは、関東や中部の(1)日光白根山(2)富士山(3)箱根山(4)焼岳(5)乗鞍岳(6)伊豆大島(7)新島(8)神津島、九州の(9)鶴見岳・伽藍岳(10)九重山(11)阿蘇山、南西諸島の(12)中之島(13)諏訪之瀬島。

 大半は11日の巨大地震直後から地震が増え、翌日には収まったが、箱根山、焼岳、富士山の周辺では25日時点でも地震活動が継続。 静岡大の小山真人教授(火山学)は「巨大地震により、地殻のひずみが解放された領域がある一方で、別の領域のひずみは蓄積され、東日本全体の地殻の状態が不安定になってしまった」と警鐘を鳴らしている。
(産経ニュース)

被ばく量、30km圏外で高い地域も(読売新聞)


特集 福島原発

 福島第一原発から半径20~30キロ・メートル圏内の自治体に対し、政府が住民の自主避難を促すよう求めた背景には、原子力安全委員会が23日に公表した放射性物質の拡散予測結果がある。

 「SPEEDI(スピーディ)」と呼ばれる予測システムはずっと屋外にいた場合を想定。同じ福島第一原発の30キロ・メートル圏内でも、地域によって被曝(ひばく)量が大きく異なり、30キロ・メートル圏外でも非常に高い地域があることを示した。放射性物質の広がりは地形や風向きに大きく左右される。安全委の班目(まだらめ)春樹委員長は23日の記者会見で、「スピーディの予測結果から、ある程度、放射性物質の拡散の傾向が見て取れる。同心円状に避難範囲を決めているが、そろそろきめ細かく設定し直す時期に来ている」と語った。

 実際、福島県が観測した大気中の放射線量の結果から、15日から24日午後4時までずっと屋外にいた場合の被曝量を計算すると、同原発から北に約24キロ・メートル離れた南相馬市では620マイクロ・シーベルトなのに、北西約40キロ・メートルの飯舘村では4000マイクロ・シーベルトで、1年間に日本人が自然から受ける1500マイクロ・シーベルトを大きく上回る。こうした結果は、スピーディの予測とも一致する。

 東京女子大の広瀬弘忠教授(災害・リスク心理学)によると、放射線量が特定の観測地点だけ高くなる現象は、チェルノブイリ原発事故の際もみられた。広瀬教授は「政府は予測結果をもっと早く公表し、避難区域の設定に生かすべきだった。避難の範囲を同心円で設定し、徐々に広げていったのは科学的な根拠に乏しい」と語る。
(2011年3月25日23時27分 読売新聞)

2011年3月25日金曜日

揺らぐ世界のサプライチェーン―日本の大震災で

2011年 3月 25日 20:30 JST

 巨大地震、大津波、原発事故と未曾有の危機に直面する日本。そんななかで、海外のさまざまな産業・企業は、この島国にどれだけ多くのものを頼ってきたか、あらためて実感することになった。


ZUMAPRESS.com

破損した出荷前の自動車(茨城県日立港、12日)

 需要面では、日本は世界の経済活動の9%近くを占めており、銀行から小売りまで幅広い業種の企業にとって、アジア地域での事業展開の足がかりになっている。震災は多くの企業の販売活動や業務に打撃を与えた上、しばらくは消費者心理の重しにもなると思われる。

 しかし、一番の想定外は供給面での余波だった。当初の見方よりも、日本がさまざまな先端技術部品の供給を担っており、アジアをはじめとした海外で最終製品を組み立てている企業に影響を及ぼすことにエコノミストらは気が付いた。

 例えば半導体の材料であるシリコンウエハーの60%は日本で生産されているが、震災で世界生産の4分の1が止まっている。クレディ・スイスによると、プリント基板(PCB)製造に使われる「BTレジン」と呼ばれる材料の日本のシェアは90%にも及ぶ。

 これらの在庫はなんとかもっているようだが、さらに差し迫った状況にある業界もある。自動車メーカー各社は、日立製作所の子会社、日立オートモーティブシステムズの北関東の工場が被災したことで、エアフロー・センサーの調達が難しくなっている。

 エアフロー・センサーはエンジンに送り込まれる空気の量などを測定する装置で、日立オートモーティブシステムズが世界シェアの60%を握っている。この 小さな部品が及ぼした影響は広範で、米ゼネラル・モーターズ(GM)がルイジアナ州の工場で一部生産を停止したほか、仏PSAプジョー・シトロエンも欧州 内のほぼすべての工場で生産をスローダウンせざるを得なかった。

 さまざまな業界の企業が、今回の地震災害によって起こりうるサプライチェーンへの影響を見極めようとしており、代替となる部品やサプライヤーの確 保を急いでいる。自社が必要とする部品や材料については把握できることが多いものの、サプライヤーの状況にいたっては不明なことが多い。

 最終的には、日本の被災地がどれだけ早期に復興できるかが部品・材料不足の深刻度、ひいては世界の企業が受けるダメージの度合いが決まってくる。

 日本の輸出規模は世界第4位。建設機械大手の米キャタピラーなどは中国などに輸出する機械の製造拠点を日本に置いている。

 被災地の復興本格化にともない、建設機械への需要が増加することも予想される。復興にかかる費用は、一部の見積もりでは2000億ドル(約17兆円)に上る。日本政府が大方の費用を負担するとみられるが、保険会社の支払いも全体の5分の1に達する可能性がある。

 以下に各産業の状況をまとめた。

<半導体>

 コンピューター用半導体メーカーは、さまざまな問題に直面している。被災地域のメーカーが工場の操業を再 開し、常時稼働できるようになったとしても(電力不足の問題を考えるとその公算は小さいが)、原材料不足の問題ほか、顧客であるコンピューターメーカーも 一部工場の操業停止に追い込まれており、十分な需要が得られない可能性がある。

 未知の要因の中でも最も気懸かりなことの1つが、シリコンウエハーの供給だ。シリコンウエハーとは、半導体製造の基盤となる皿のようなディスクを 指す。米調査会社IHSアイサプライの推計によると、日本は世界のウエハー供給の約60%を占めている。うち25%を供給している2工場は震災後に操業を 停止している。

 大半の半導体メーカーは数週間分の在庫を常に確保している。半導体メーカーにどの程度の影響が及ぶかは、ウエハー工場がいつフル稼働にまで復旧できるかや、代替ウエハー工場をどのくらい迅速に本格稼働にまで持ち込めるかにかかっている。

 数千種に及ぶその他の個々の部品についても、それぞれ最終製品の在庫水準は異なるため、同じことがいえる。

 ルネサスエレクトロニクスは、震災地域に8工場を有しており、復旧状態はそれぞれ異なる。同社は、自動車や家電製品をはじめとする数千種類の機器の電子系統を制御するマイクロコントローラーという半導体の世界最大手。

 広範な電子機器用の半導体を販売しているオン・セミコンダクターは、被災地に6工場を有しているが、主に停電に悩まされている。

 東芝とパートナー企業のサンディスクは、アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「アイフォーン」や タブレット端末「アイパッド」などの人気製品に使用されているフラッシュメモリーチップを製造しているが、それら工場ではおおむね問題を免れている。だ が、東芝の別の半導体工場と液晶パネル工場は被害を受けている。

 テキサス・インスツルメンツは、震災の影響について最も詳細な分析を行っている企業の1つだ。同社の2010年売上高の約10%を占める美浦工場が完全な出荷再開に至るのは9月ごろになるとしている。

<電機・電子>

 電子機器メーカーは、震災による生産予測の下方修正はまだ行っていない。だが、特に生産中断に見舞われていない企業でも、震災の影響予測には慎重で、「現在までのところ」という文言を付け加えるのを忘れていない。

 例えば、任天堂では、3次元(3D)対応の携帯型ゲーム端末機「ニンテンドー3D」の27日の米国発売に 向けて現在準備を進めている。同社は、震災で怪我を負った社員はおらず、被害を受けた設備もないとし、現在までのところ、将来的な製品出荷を含め業務に著 しい影響はないと述べた。

 アイパッド2などその他の人気製品は日本からの部品供給に依存しているが、それら部品は供給不足に陥る公算が大きい。IHSアイサプライの分析による と、アイパッド2には、東芝製フラッシュメモリーチップやAKMセミコンダクター製電子コンパスなど日本から供給している部品が5種類使用されている。た だし、それらの一部は日本以外のメーカーから調達できる可能性があるという。

 アップルは日本の震災による影響についてはコメントを控えた。アップルのオンラインストアには、アイパッド2の納期が4~5週間遅れる旨が表示されている。

 ソニーは、バッテリーや半導体、家庭用オーディオ製品を製造する国内25工場のうちの9工場で、震災によ る被害や停電などで操業が一時または一部停止したと述べた。そのうち3工場は操業を再開したが、残りの6工場は部品不足により操業を一時停止しており、4 月1日をめどに操業再開を目指している。テレビや家庭用ゲーム端末機「プレイステーション3」の海外向けの供給については、国外で製造されているため影響 はないとみている。

 震災の影響を直接受けていないその他の工場は、計画(輪番)停電やインフラの問題に直面している。シャープによると、栃木県にあるテレビの組み立て工場は15日に操業を再開したが、操業時間は短縮されている。

<自動車>

 日本の自動車メーカーは少なくとも今年いっぱいは、エネルギーとリソースを国内事業の再建に注ぐ必要があるだろう。これは米国や韓国、欧州のライバル勢にとっては、特に中国とインドを中心とする新興国市場でのシェア拡大のチャンスだ。

 米国では、勢力図は既に変化しており、トヨタ自動車は守勢に立たされている。トヨタは昨年のリコール(回収・無償修理)問題を受けてシェアを落としてお り、特に現代自動車から激しい攻勢を受けている。さらにフォード・モーターとゼネラル・モーターズ(GM)も勢いを取り戻しつつある。両社合わせた昨年の 売上高は100億ドル(約8100億円)以上。

 日本製の部品、特に電子部品に依存している米国や欧州の自動車メーカーは震災による打撃を受けている。だが、自動車メーカーや供給会社は各国で広く事業 を展開しているため、影響は短期に限定されるとみられる。北米で販売されている自動車の大半は北米内で生産されている。これは、欧州や中国、南米などの他 の市場についても同様だ。

 したがって、震災の波及効果は日本国外ではすぐに収束し、大半の自動車メーカーは、日本がもたついている間に平常どおりの業務に迅速に戻るとみられる。

 震災は、日本の自動車メーカーの最大の強みである輸出にも影響する可能性がある。日本の自動車メーカーの2010年の国内での新車販売台数は490万台だが、海外への出荷台数は900万台に上る。これほど輸出に依存している自動車生産国はほかにない。

 将来的には、労働コストの安い地域への生産シフトがさらに進み、日本の輸出はさらに厳しいプレシャーにさ らされることになるだろう。そうなれば、コストの高い国内工場での生産を見直さざるを得なくなる。海外移転の候補先としてはタイが挙げられる。実際、日産 自動車ではタイで小型車を製造し、日本に逆輸入するという依然は考えられなかった手段に打って出ようとしている。

<鉄鋼>

 日本は2010年、鉄鋼輸出で中国に代わり首位に立った。震災により、日本の鉄鋼生産は減少が見込まれるが、世界の鉄鋼市場で価格や供給のボラティリティが高まる公算は小さいもよう。

 その理由は、米国や欧州、アジア、さらにその他地域の製鉄所が世界的なリセッションの余波を受けており、設備稼働率が100%に達していないからだ。世界鉄鋼協会(WSA)によると、64カ国の主要製鉄所の稼働率は約82%だ。

 各国の製鉄所は増産体制をとっている。日本の製鉄所に依存しているアジアの造船会社は、供給混乱へのヘッジとして、韓国の製鉄会社ポスコに増産を依頼した。また、中国と台湾の製鉄会社は、日本に依存していた企業に鉄の供給が可能、と表明している。

 業界アナリストは、向こう3カ月間に日本の生産が最大20%(年率ベースで2400万トン)減少する可能性がある、と見込んでいる。製鉄大手の新 日鉄とJFEスチールは地震の後、一時的に停止させた高炉を再稼働させたことを明らかにしたが、日本の製鉄所は依然としてエネルギー問題を抱えている。な かでも、リサイクル鉄を溶かす電気炉は大量の電力を使用するが、計画停電による電力不足で打撃を受けている。

 資源大手リオ・ティントは、世界2位の鉄鉱石輸入国の日本が短期的に買い付けを削減しても、鉄鉱石の売上高が減少するとは予想していない。リオ・ティントは他国の製鉄会社が日本の分を購入する可能性が高いとし、長期的には日本でも復興に向けた需要が見込まれる、とした。

<機械>

 日本の震災の影響が世界の建機メーカー、およびその買い手に与える影響は軽微とみられている。ただ、長期的には大規模な復興事業が成長につながる可能性があると一部大手は見込んでいる。

 コマツや日立建機、コベルコ建機などの日本の建機各社は世界有数の掘削機メーカーで、世界中に製品を輸出している。

 一部の米ディーラーは、日本からの掘削機の納入が、少なくとも短期的には通常より60日、あるいはそれ以上長くなる可能性がある、との見方を示し ている。CNHコンストラクションは、この問題がどの程度深刻になるかはまだ明らかでないとした一方、代替供給元の確保を検討している、と表明した。

 今週の米ラスベガスの展示会で、コマツの関係者は、日本の大半の工場は稼働しており、残りの一部も稼働再開の準備をしている、と述べた。一方、コ マツの米子会社幹部は、300社前後のコマツの部品供給業者の10~15%は、少なくとも短期間は生産に障害をもたらす地震関連の問題を抱えている、と 語った。さらにこの幹部は、既存の在庫で当分は凌げるものの、主要業者が3-4カ月間生産を停止すれば、大きな打撃が及ぶ可能性がある、と述べた。

 米キャタピラーは日本で掘削機やトラクターを製造し、その多くを中国などアジア諸国に輸出している。日本やその他諸国におけるサプライチェーンにこれまでのところ、大きな混乱は発生していないという。

 キャタピラーの関係者は、日本の復興が建設機器と発電機器への需要を喚起する可能性があり、さらに今回の放射線漏えいにより原発建設が減れば、鉱山設備の売上高が増加するかもしれない、と述べた。

 キャタピラーのダグラス・オバヘルマン最高経営責任者(CEO)はラスベカスの展示会で、震災の復興需要で、日本は長期間の景気低迷を脱する可能性がある、と述べた。

 米機械メーカーのディアは、ディア・ブランドの掘削機の主要部品の供給を日立から受けている。ディアは、一部の建機部品の供給遅延を想定している、と表明した。

<食品>

 日本の食品が放射性物質に汚染されているとの懸念が輸出を阻んでいる。食品として日本が誇る最大の輸出品である海産物について、リスクはほとんどないとの見解を科学者らは示している。

 日本は輸入食品への依存度が大きく、このため食品の輸出は比較的少ない。日本貿易振興機構によると、2009年の食品輸出額は32億7000万ドルだった。うち45%に相当する14億7000万ドルが海産物、およびその加工品だ。

 多くの国が日本の食品に対し輸入禁止措置を導入している。米食品医薬品局(FDA)は、放射線汚染がみられた地域からの乳製品、および一部の野菜と果物の輸入を禁じた。さらに、こうした地域からの海産物を含むすべての食品と飼料を検査することを明らかにした。

 科学者らによると、放射性物質は海水によって分解されるため、海洋生態系や漁業に及ぼすリスクはきわめて小さい。

 シンガポールは、汚染のリスクがあると判断した4県からの乳製品、野菜と果物、海産物、肉類の輸入を停止した。オーストラリアもこの地域からの食品輸入を停止。韓国とタイは日本からの食品に対する検査を拡大する。

 米国の輸入食品のうち、日本食品が占める割合は4%未満だ。10年の米国の海産物輸入額は147億3000万ドル。このうち日本の海産物は2億4630万ドルだった。

 米国で人気がある多くの日本食品は、実際には日本国外で生産されている、米国向けの日清食品、およびマルちゃんブランドで知られる東洋水産の即席ラーメンと、キッコーマンのしょう油は、現地の複数の工場で生産されている。

 高価な和牛、神戸牛で知られる神戸は、東京電力福島第1原子力発電所から640キロ以上離れており、放射線汚染地域とはみなされていない。

<小売り>

 小売業界は、すでに先行きが不透明な状況のなかで今回の震災で打撃を受けており、日本での回復には長い道のりが予想される。

 ブランド志向が強い日本の消費者は長い間、アジアでの事業拡大を目指す多くの米企業にとって最初のターゲットになっていた。ティファニーは約40年前に日本に進出。コーチは1988年、GAPは1995年にそれぞれ日本に出店した。

 これらの企業は、日本市場が成熟化するに伴い、中国など成長著しい市場に焦点を当てている。ただ、ポロラルフローレンなど多くのブランドにとって、日本は依然アジアでは最大の市場だ。ゴールドマン・サックスによると、同社の年間総売上高50億ドルのうち8%が日本。

 日本での小売り立地は米国よりも生産性が高い。つまり今回の震災が収益に与える影響は大幅なものになる可能性がある。ティファニー日本法人の売上 高は昨年、総売上高の18%を占めたが、1平方フィート当たり売上高は3500ドルで同社平均約2600ドルを大きく上回った。同社は今年第1四半期の1 株当たり利益見通しを0.05ドル引き下げ、0.57ドルに下方修正した。

 米国の小売店は大半が東京周辺に集中しており、甚大な被害が出た被災地での出店はごく一部。総売上高の18%を日本から上げているコーチは日本国 内に165店を展開。被災地にある店舗の売り上げは日本全体の10%弱を占める。130余の店舗を日本に展開しているGAPは被害が最も大きな地域にある のは2店舗だけという。

 先進国ではすでに家庭用品の販売が低迷しているが、今回の日本の震災でさらに悪影響が及ぶ。プロクター・アンド・ギャンブル、コルゲート・パルモ リブ、キンバリークラークなどの消費財メーカーは日本での売上高はわずかだが、日本の消費者は高品質の練り歯磨きやシャンプーなどを買うため、新興国で売 られる商品に比べ、利幅が高い。

<化学>

 日本の石油化学メーカーは今回の震災で全般的に永続的なダメージはほとんど受けていない。JX日鉱日石エネルギー、三菱ケミカルホールディングス などは状況を見守り、電力不足に伴う計画停電に対応するため、震災の影響を受けた地域での操業を停止している。電力不足の問題は今後数カ月続く可能性があ る。しかし、多くのプラントは復旧し始めており、ゆっくりだが生産も回復している。

 例外は丸善石油化学とコスモ石油で両社は千葉の製油所で火災が起き、操業停止が長引くもよう。

 日本は、生産したエチレンなど基本的な石油化学製品は大半を国内で消費しており、残りはアジア諸国に輸出している。業界関係者によると、これら石化製品の生産が減少しても、在庫が豊富なため、日本国内と東アジアでは長期的な品不足にはならないという。

 世界の流通でより重要なのは電気モーター、コンピューターの回路、自動車塗装などに使われるエポキシ樹脂などハイエンドのプラスチックだ。ゼネラ ル・モーターズ(GM)など米国の自動車メーカーは、日本からの部品供給がないため、一部車種の生産を削減した。コンピューターメーカーにも影響が及ぶ可 能性がある。

 震災の影響が甚大だった地域では住宅の建設と自動車の買い換えから、自動車部品などに使われるブタジエンなどさまざまな石化製品の需要が強まる見通し。しかし人口の高齢化により、復興需要があったとしても、日本の化学業界は国内市場の縮小に直面する。

<電力>

 今回の震災で原子力復興の見通しは遠のき、化石燃料が脚光を浴びる可能性がある。震災で被災した福島第1原発が日本の電力量に占める割合は8% だったが、その穴埋めのほとんどは天然ガスになる。米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)によると、これにより天然ガスの使用量は最大約30%増加す る。

 日本はすでに世界最大の液化天然ガス(LNG)輸入国。日本での需要増大見通しから、景気後退のため低迷していたLNG市場では動きが出始めてい る。LNGの追加出荷は日本に向かっており、ロシアはパイプラインによる欧州への天然ガスの出荷を増やす方針を示している。これにより、その分LNGの船 舶による対日供給が増える見込み。

 エネルギー関連のコンサルタント会社IHSケンブリッジ・エナジー・リサーチ・アソシエーツによると、日本の危機により、LNG市場は2012年 から需給逼迫が始まる見通し。ここ数年石油関連で商機を逃していたため、天然ガス事業に注力していたエクソン・モービルやロイヤル・ダッチ・シェルなどの 欧米の大手エネルギー企業は、恩恵を受けることになる。

 これは原子力の犠牲の上に起きる。日本の危機が原子力の新たな夜明けという希望を打ち砕いたいま、欧米や中国などは核計画を慎重に見直しており、投資家は原子力への依存度が高い電力会社への投資を手控えている。

 エクソンの企業戦略構想担当副社長のビル・コルトン氏は、原子力は今回の危機で今後10年間ほど影響を受ける可能性があるももの、温室効果ガス排 出を抑制できるため、長期的には世界のエネルギー・システムで一定の役割を担える、と指摘する。同氏は原子力について「社会がいとも簡単に(原子力を)否 定してしまうとは思えない」と話す。

 日本はディーゼル発電機による火力発電を増やすため、石油消費も増える。しかし、その増加は経済活動の減少により相殺される。そのため原油価格も あまり上昇しない。しかし、製油業界は、精製機能の4分の1を失った日本からの石油製品需要の高まりで、刺激を受けることになる。

<金融>

 グローバルな事業基盤を持つ銀行は、日本の不動産資産を担保にした融資で損失を被る可能性がある。また株式や為替相場の乱高下によってトレーディング収益が影響を受けるかもしれない。一方、復興のための巨額の資金需要によって利益を得られる可能性がある。

 損害保険会社は、総額2000億ドル(約16兆円)以上になる可能性がある住宅やなどの被害に対する保険金の支払いの10~20%程度を負担する ことになるだろう。損保の住宅を対象とした地震保険の保険金の支払いについては、損保各社の負担が約70億ドルに限定され、政府の地震再保険特別会計が残 りを負担する。

 東京海上ホールディングス、三井住友海上火災保険、損保ジャパンの株価は地震から10日で2月の直近のピークから20%程度下落したあと、若干戻している。

 商業施設の被害に対してはこのような政府の支援はない。また休業を余儀なくされることによる逸失利益に対する保険金の支払いも読みが難しいとムー ディーズ・インベスターズ・サービスはみている。米国の製造業者はサプライチェーンの一部に支障が出て休業する場合、損失を補てんできる保険に加入してい る場合が多い。

 保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)と再保険大手スイス・リーはこの地震によって自社が負担する損失をそれぞれ7億ドル、12億ドルと見積もっている。ロンドンのロイズなども再保険を通じてかなりの負担をすることになるもようだ。

 日本で事業を展開している米保険会社アメリカンファミリー生命保険(アフラック)、プルデンシャル・ファイナンシャル、メットライフ(アリコジャ パンの親会社)の3社は、契約者の死亡により「そこそこ」の保険金支払いに直面する。被災地の契約者が、保険料の支払いの負担が大きいとして解約が増加す る可能性がある。

<旅行業界>

 米国の航空会社は日本への旅行者の減少は一時的で、復興事業が本格化するにつれて需要は戻るとみている。しかし日本人の海外旅行は減少するとみられる。

 日本でのプレゼンスが最も大きい米国の航空会社であるデルタ航空は5月末まで座席数を15~20%削減する計画で、今期の利益は2億5000 万~4億ドル減少するとみている。ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスとAMR傘下のアメリカン航空は日本行きのフライトを減らしていない。 シンガポール、オーストラリア、中国、韓国の航空会社は便数を減らす意向を明らかにしている。

 ホテル業界はというと、多くの東北地方のホテルは営業を中止している。一方、フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツなど都心のホテルは客室稼働率が通常より大幅に低下している。ホテルの幹部らは長期的な影響を推し量るには時期尚早とみている。

 阪神淡路大震災後の動向から今回の地震の日本人の海外旅行の動向を推測すると今年は10%程度の減少となるだろうとコンサルティング会社ツーリズ ム・エコノミクスは予想する。震災後、日本からハワイへの旅行者は前年同期比25%減少しているという。しかし、これも長期的な予想は難しい。

(取材と執筆は、Andrew Dowell、Don Clark、Lorraine Luk、Nick Wingfield、Yukari Kane、Neal E. Boudette、Robert Guy Matthews、James R. Hagerty、Elizabeth Holmes、Ben Lefebvre、Ángel González、Randall Smith、Timothy W. Martin、Alexandra Berzonが担当した。)

【東日本大震災】原発、明暗分けた津波対策 女川は避難所に(産経ニュース)

その前に参照:  http://shiminnokai.info/cat58/post-5.html


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2011.3.24 22:32

 東日本大震災の被害では、同じ東北の太平洋沿岸に立地する東京電力の福島第1原発と東北電力の女川原発が明暗を分けた。福島第1原発が多くの住民を故郷から引き離した半面で、女川原発には壊滅的被害となった女川町民が避難所として身を寄せている。2つの原発の明暗が分かれたのは福島第1原発では想定された津波の高さが約5・6メートルだったのに対して女川原発は9・1メートルに設定した立地のわずかな違いだった。

 福島第1原発は過去の事例を参考に津波の高さを最大約5・6メートルと想定して設計されていた。東京電力は「隣の南相馬市の津波の高さは約10メートルにも及んだとされ、今回の津波は想定をはるかに超えていた。揺れは耐震設計の600ガルを下回っていただけに津波にやられました」と説明する。

 一方、女川原発は昭和53年の宮城県沖地震後の59年に運転を開始。東北電力によると、三陸沖地震津波や宮城県沖地震の経験から津波想定は高さ9・1メートル、耐震設計は580ガル、半径5キロ以内に活断層がない-などの地盤条件も含めた総合的な判断で現在の場所に建設されたという。


 固い岩盤上にある主要施設は海面から14・8メートルもの高さだった。地震の揺れは想定以下となる567・5ガルにとどまり、消波ブロックと芝生の斜面に阻まれた津波は主要施設に達することはなかった。「設計段階の津波と耐震の条件を満たした立地が津波被害を阻んでくれた」(東北電力)

 震災後の停電はなく、水の備蓄もあったため、女川原発は津波で壊滅的被害を受けた女川町民の救いの場所になった。原子炉等規制法で一般住民は許可なく原発敷地内には入れないが、人道上の配慮から開放され、最大で330人が事務建屋の別館と体育館に避難した。

 東北電力は「今後も要望があれは避難所として開放したい」と話している。

(石田征広)

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参照: http://httpjiro-murakumo.blogspot.com/

女川原発 事故時対策拠点が壊滅 発電所で監視継続(河北新聞)

東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の事故時などに対策拠点(オフサイトセンター)となる同町の県原子力防災対策センターが、東日本大震災による津波の直撃で使用不能となっていることが23日、分かった。放射線の監視などを行う隣接の県原子力センターも壊滅的な被害で、環境放射線などを監視できない状態。いずれも機能回復のめどは立っていない。

 経済産業省原子力安全・保安院によると、自動停止後の女川原発の監視は、仮のオフサイトセンターを仙台市内の仙台第2合同庁舎に置いた上で、国の保安検査官2人が女川原発内に常駐して継続している。

 原子力センターの石川陽一所長によると、津波は2階建ての対策センター屋上をのみ込んだ。屋上には石川さんら関係者や住民ら約20人が避難していた。このうち対策センター内にある国の保安検査官事務所の男性所長や県職員ら数人が流され、現在も連絡が取れていないという。

 オフサイトセンターは緊急時、国や自治体の関係者らが情報交換や対策を検討する拠点。発電所の状況や放射線測定値を確認できるシステムなどの設備は、津波で使えなくなったとみられる。

 原子力センターも周辺に設置している7カ所の放射線測定ポイントの全てが測定不能になった。女川原発周辺の放射線は、東北電力が敷地内で測定しているデータで監視する状況となっている。

 宮城県は「女川原発が安定的に停止していることを日々、確認している。福島第1原発事故の県内への影響に関する対応に追われており、女川の監視体制の再構築には時間がかかる」と説明している。

2011年03月24日木曜日

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   女川原発の写真

2011年3月24日木曜日

日本の規制当局、原子炉のぜい弱性を軽視

<ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版の署名記事>
* 2011年 3月 23日 21:35 JST

 【東京】日本の規制当局は数カ月前から、「非常用復水器」と呼ばれる原子炉冷却設備の採用について協議していた。それは福島第1原子力発電所を襲った事故を軽減または阻止し得た技術であったが、規制当局は既存の原子炉のぜい弱性を無視することを選択し、将来的な問題の是正を重視した。政府と関係企業の文書で明らかになった。
電気が点灯したあとに撮影された福島第1原発第3号機の中央制御室の様子(22日)

 日本の危機の中心となっている福島第1原発では、原子炉の非常用冷却設備の稼働を主に電力システムに頼っている。だが、3月11日に発生した地震と津波ではそれがきちんと作動しなかった。

 主電源が停止し、さらに予備の発電機も故障したため、燃料棒への冷却水の供給がストップした。地震直後の数日に相次いで発生した水素爆発や火事、放射性物質の大量放出は燃料棒の過熱が原因だ。

 これに対して、非常用復水器は電力を必要としない。
       第4号機での放水活動の様子(22日)

 元東芝の原子炉設計者で、東京大学公共政策大学院特任教授の諸葛宗男氏は、既存の原子炉を改修し、追加的な安全設備を設置する必要性については、ほとんど協議されていなかったとし、ほとんどの人がそこまでする必要はないと考えていたと述べた。

 日本の当局は、古い原発の改修を検討しなかった理由についてコメントを控えたが、東京電力はその件については調査するとした。専門家は、全面的な停電のリスクはごくわずかであるとみており、それに対して改修の費用や手間がかかり過ぎると判断したためではないかとしている。たとえ改修が数カ月前に指示されていたとしても、地震発生までには間に合わなかったはずだ。

 東電は22日、福島第1原発の復旧に向けて一歩前進した。原子炉6基すべてで外部電源ケーブルを接続するとともに、一連の爆発事故による被害が見た目に最も大きかった3号機で中央制御室の照明を点灯した。だが、冷却装置への通電作業がまだ残されている。使用済み燃料棒の過熱防止に向けた保管プールへの放水作業も再開された。

 原子力安全委員会(NSC)は昨年10月、長期的課題の設定について協議するため会合を開いた。会議の議事録に添付された文書によると、原発用機器の安全性技術を開発する財団法人原子力発電技術機構が作成した、「地震と津波にかかわる残存危険性」を軽減する代替技術について説明したパワーポイントの資料が提示された。

 資料は将来的な原子炉運用に向けた非常用装置の改良に重点を置いたもので、規制当局に対して、より安全性の高い次世代発電所の建設を提言することを狙いとしていた。

 同機構によると、将来的に原子炉により多様な冷却システムを設置する必要性について、NSCは基本的な協議を開始したばかりだったという。

 この件に関し、NSCの広報担当者はコメントを控えるとした。

 日立製作所も1月に電力に依存しない非常用冷却装置の利点について触れている。同社技術論文誌の1月号には、国や電気事業者の協力を得ながら「長期的電源喪失対策を可能にする」次世代原子炉の開発を推進していると記述されている。

 日立の広報担当者は22日、現在使用中の原子炉の安全性に問題があるとは考えていないとしたが、さらに優れた原子炉の開発に取り組んでいると述べた。

 日立は論文で具体的に「非常用復水器」について言及している。非常用復水器は、ローテクだが堅実な既存技術で、その有用性が近年新たに見直されている。

 非常用復水器では、炉心が過熱した場合、たまった蒸気は復水器に送られ、冷却水で冷やされたあと再び戻される仕組みになっており、電力を必要としない。炉心の圧力を開放する機能を有しているが、復水プールが過熱してしまうため、2、3日しか使用できない。

 諸葛氏は、復水器は、地震など何らかの理由で外部電源の供給が止まった場合に、1つの緊急手段となるものだと述べた。

 福島第1原発の6基の原子炉のうち、非常用復水器が設置されていたのは1971年に最初に建設された1号機のみだ。東電によると、同復水器は地震後は機能したものの、やがて停止した。東電の広報担当者は、停止した理由については情報がないと述べた。

 一部の専門家は、1号機は近代的な原子炉よりもやや小さめで、復水器では対処しきれないほどの蒸気が発生したためではないかとしている。この問題は、復水器を設置した新型原子炉に設計変更を加えることで対処できる可能性がある。

 エンジニアによると、この分野の技術に対する考え方は長年を経て大きく変化している。1号機などの初期に建設された原子炉には非常用復水器が使用されている。復水器は「静的」システムと呼ばれ、外部電源を必要としない、自己完結型の装置だ。

 一方、後期に建設された原子炉には電力ポンプなどに依存した「動的」システムが採用されている。それらシステムには往々にして過熱や故障対策が何重にも施されており、エンジニアの間ではより安全性が高いとされていた。

 だが近年、静的システムが再び注目を集めている。原子炉開発で提携しているゼネラル・エレクトリック(GE)と日立は、最新の原子炉設計で非常用復水器を採用している。GEが米原子力規制委員会(NRC)からの認証取得を目指している、高経済性・単純化沸騰水型原子炉(ESBWR)にも使用されている。

 数カ月前から日本で協議されている新型原子炉の設計プランでは、動的と静的の両システムを兼ね備えたものではなく、むしろ静的システムだけを使用した非常用冷却装置が検討されている。日立の論文では、復水器は動的な非常用装置の代替となり得るとし、動的システムをなくすことで、経済性と保守性も向上するとしている。

 地震発生翌日の12日、危機は一段と悪化をみせる。1号機の格納容器内の圧力が上昇したため、弁の開放によって放射性物質を含む蒸気を外部に放出せざるを得なくなった。その日の午後、1号機で爆発事故が発生する。

 他の5基の原子炉は、1970年代に1号機よりもあとに建設されたもので、電気発電機を使用した非常用冷却システムが採用されている。だが、それらはすべて津波で機能停止に陥った。

 6基はすべてGEが設計し、GE、日立、東芝が建設した。

 GEの広報担当者は、2号機~6号機をはじめ、その他の原子炉に動的な非常用冷却システムを採用したのは、初期の復水器よりも安全で、より大型の原子炉には適していると考えたためだと述べた。また、現在の復水器を使用した新型原子炉の一部は、設計が改良された復水器が使用されているとした。

 この件に関し、東芝はコメント控えた。

 福島第1原発の事故対応を支援している内閣府原子力委員会の尾本彰氏は18日、地震によって緊急冷却機構の多様性の欠如があらわになったと述べた。尾本氏によると、各原子炉には発電機が2~3台設置されているが、津波によってどれも使用不能になった。

 尾本氏は、福島第1原発の原子炉の問題点は、燃料容器を冷却する緊急手段が、電気発電機か復水器(1号機の場合)のいずれか1つしかなかったことだ、と述べた。

記者: Norihiko Shirouzu and Peter Landers

死亡・不明 2万5000人超

3月23日 22時39分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

警察庁によりますと、今回の大震災で、これまでに死亡が確認された人は9487人となり、警察に届け出があった行方不明者をあわせると2万5000人を超えています。

【宮城県】警察庁によりますと、宮城県では、これまでに5714人の死亡が確認されています。沿岸部では壊滅的な被害を受けた地域が多く、宮城県警察本部によりますと、女川町や石巻市がある牡鹿半島などで多くの人が遺体で見つかったということです。また、宮城県内で、警察に家族などから届け出があった行方不明者は6196人となっています。このほか、各自治体が所在を確認できていない人もいます。石巻市では、通信手段が限られていることから被害の全容はまだ分からず、行方不明者の数は1万人に上ると推定されるとしています。【岩手県】岩手県では、これまでに2939人の死亡が確認されています。▽陸前高田市が859人、▽釜石市が580人、▽大槌町が478人、▽山田町が400人、▽宮古市が323人、▽大船渡市が245人などとなっています。このうち陸前高田市は、震災で死亡した人は市内だけで1000人を超えるという見通しを示しています。また、岩手県内で行方が分からなくなっている人は4974人となっています。【福島県】福島県では、いわき市や南相馬市それに相馬市や新地町で大きな被害が出ていて、あわせて776人の死亡が確認されています。また、行方が分からない人は4443人となっています。福島県では、死亡が確認された人が宮城・岩手に比べて少なくなっていますが、これは、避難指示の対象の福島第一原子力発電所から半径20キロの範囲内での捜索が中断していることが影響しているとみられます。【ほかの東北・北海道】このほか、▽青森県で3人、▽ 山形県で1人、▽北海道の函館市で1人が死亡しています。【関東】関東地方では、▽茨城県で20人、▽千葉県で17人、▽東京で7人、▽栃木県と▽神奈川県で4人、▽群馬県で1人の死亡が確認されています。今回の大震災で、これまでに死亡が確認された人は、あわせて9487人となりました。警察庁によりますと、このうち5770人は身元の確認が終わり、5210人については、すでに家族に遺体が引き渡されたということです。また、警察に家族などから届け出があった行方不明者は1万5617人となっていて、死亡した人とあわせると2万5000人を超えました。今回の大震災では、津波に家族全員が巻き込まれて警察などへの届け出が行われていないケースも多いとみられ、人的被害の全容は依然として分かっていません。

2011年3月23日水曜日

東京都、乳児が水道水を摂取しないよう呼び掛け―23区と多摩5市で


* 2011年 3月 23日 14:59 JST

 東京都は23日、東京23区と多摩地区の5市で、乳児による水道水の摂取を控えるよう呼び掛けた。葛飾区金町浄水場の水で、1リットル当たり210ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されたため。乳児以外の摂取は制限しない。
イメージ NHK WORLD TV / USTREAM

金町浄水場(東京都葛飾区)

 東京都は、210ベクレルという数値は、長期に摂取した場合に健康に影響を及ぼすとして設けられた基準で、ただちに健康に影響があるという水準ではないとしている。

 放射性ヨウ素は体に蓄積すると、子どもに甲状腺がんを起こす。チェルノブイリ原発事故の後、牛乳や水などを通した摂取によって数千人の子どもが甲状腺がんになったという。大人の摂取には問題ないという。

 多摩地区では武蔵野市、町田市、多摩市、稲城市、三鷹市が摂取制限の対象となっている。


ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版
http://jp.wsj.com/Japan/node_207717

東北地方太平洋沖地震・東京都知事発言

 この三連休、実に多くの都民の方が都庁を訪れ、支援物資を寄せていただきました。郵送で届いたものなども含めて、これまでに一万件を超えました。
 私も、現場で直接お礼を言いましたが、都民の皆さんの協力に、深く感謝します。
 被災地の受け入れ体制が整い次第、東京の想いを届けてまいります。

 これまでの都の支援の状況でありますが、物資の面では、毛布十六万枚をはじめ、紙おむつ一万枚、粉ミルク一万缶、インフルエンザ薬といった医薬品などを、被災地に送りました。
 この他にも、警察・消防・医療チーム等、三千人以上を現地に派遣しております。

 現在、一時的に、東京武道館などで避難された方々を受け入れていますが、今後、大規模施設を追加し、受け入れを拡大します。順次施設を追加し、区市町村とも協力して一万人規模で受け入れます。
 また、避難所暮らしを長く続けることは、心身ともに大変であります。住居での生活にできる限り早く移れるよう、一定期間、東京で生活することを希望する方には、都営住宅等を提供いたします。
 都内で二千戸以上の住宅確保に目処がたちました。
 明日から受付を開始し、四月一日から入居できるようにします。
 なお、国は、全く使っていない宿泊施設付きの研修所を多数、抱えております。事業仕分けでも問題となっていたようですが、何でも地方に任せるのではなく、こういう時こそ、提供すべきであります。

 大震災から十日余りが経過し、被災地では、今後、復旧活動が本格化していきます。
 一日も早い復旧、復興に向けて、都が、効率的・効果的に活動できるよう仙台に現地事務所を設置いたします。本日、先遣隊を派遣いたしました。本庁にも被災地支援部門を設置して被災地と東京を直接つなぎ、情報を綿密に収集して、現地が本当に必要としている物資をタイムリーに送り込みます。また、現地の復旧、復興活動に役立つ人材を職員の中から、随時、派遣してまいります。

 一方で、都民生活を守るべく、万全の対処をしていきます。
 いくつかの県の農産物から、暫定の規制値を超える放射線濃度が検出されました。都は、既に、都内産の農産物についても、都内で流通するものについても、放射能検査を実施していますが、現時点において、いずれも健康上は、全く問題ありません。都民向けの相談窓口も設置し、体制を整えております。
 また、国民の生命と健康を守る責務を果たさせるべく、国に対して、出荷規制の地域、品目を定めるよう、即日、申し入れました。これを受けて、昨日、国は、該当の県に対し、三品目の出荷停止を指示いたしました。

 先日からの東京消防庁の部隊による原発への放水は、日本を救うための命がけの任務であります。
 日頃から培ってきた、士気、練度、崇高な使命感で、存分に力を発揮してくれました。私も昨日、直接、隊員の皆さんに、心よりの感謝を申し上げました。
 これらのことからも、この国難にあって、首都・東京の力が求められているのは明らかであります。今後も、東京ならではの技術・工夫・スケールで被災地、被災者を力強く支援し、都民生活も確実に守るという二正面作戦を力強く展開してまいります。
東京都知事 石原 慎太郎

(平成23年3月22日)
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/eq2011_tomin6.htm

東北新幹線、全面復旧に1か月以上の見通し(読売新聞)

特集 巨大地震
仙台市で復旧作業が続く東北新幹線=三浦邦彦撮影

 東日本巨大地震で被害を受けた東北新幹線の復旧工事が23日、仙台市内で報道陣に公開された。JR東日本は、全面復旧には少なくとも1か月以上かかるという見通しを示した。

 この日は午前8時から作業員約70人が、ひびが入った高架橋を補修した。付近には脱線した車両が残され、点検作業が行われていた。

 同新幹線では、架線の破損や線路の変形など約1100か所で被害を受けた。被害箇所が多く、広範囲に及ぶため、復旧に時間がかかるという。

 運休している那須塩原(栃木県)―盛岡間は特に被害が大きい。東京―那須塩原、盛岡―新青森間は運転を再開している。

 JR東日本鉄道事業本部の宮下直人副本部長は「想定以上の地震だった。ご迷惑をおかけして申し訳ないが、早期の復旧を目指す」と話した。
(2011年3月23日12時06分 読売新聞)

2011年3月22日火曜日

原発設計「想定悪かった」原子力安全委員長(2011年3月22日20時26分 読売新聞)

特集 福島原発

 政府の原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は22日の参院予算委員会で、東日本巨大地震による東京電力福島第一原子力発電所の事故に関し、「(原発設計の)想定が悪かった。想定について世界的に見直しがなされなければならない。原子力を推進してきた者の一人として、個人的には謝罪する気持ちはある」と述べ、陳謝した。

 社民党の福島瑞穂氏の質問に答えた。

 班目氏は2007年2月の中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)運転差し止め訴訟の静岡地裁での証人尋問で、非常用発電機や制御棒など重要機器が複数同時に機能喪失することまで想定していない理由を問われ、「割り切った考え。すべてを考慮すると設計ができなくなる」と述べていた。福島氏はこの証言を取り上げ、「割り切った結果が今回の事故につながった」として謝罪を求めた。

 班目氏は「割り切り方が正しくなかったということも十分反省している。原子力安全委員会は原子力安全、規制行政に意見を言う所だが、抜本的な見直しがなされなければならないと感じている」と語った。

 これに関連し、菅首相は22日、首相官邸に班目氏や経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長ら関係機関のトップを呼び、連携を密にするよう指示した。

 班目氏は首相と会談後、記者団に「(首相から)もっと連携を良くしろ、と怒られた」と語った。首相周辺は「事故対応の役割分担についてすり合わせをした」としている。
(2011年3月22日20時26分 読売新聞)

2011年3月21日月曜日

日本の現状を海外メディアはどう捉えているか?


日本を襲った大震災、津波、原発事故の三重苦にあえぐ我々だが、海外メディアはこれをどう 捉えているのだろうか。
それをウォール・ストリート・ジャーナルの日本語版から覗いてみよう。

http://jp.wsj.com/Japan/node_201825

http://jp.wsj.com/



2011年3月20日日曜日

東電 3号機気体放出当面せず(NHKニュース)

3月20日 16時13分

福島第一原子力発電所3号機の原子炉の入った格納容器の圧力が上昇しているため、東京電力は、容器内の放射性物質を含む気体を外に放出して圧力を下げる作業を予定していましたが、東京電力福島事務所によりますと、圧力が安定してきたということで、「現在の3号機は直ちに放出が必要な状態ではない。今後、圧力の状態を注意深く見守りたい」と話し、当面の間、放出は行わないことを明らかにしました。

福島第一原子力発電所3号機では、原子炉を冷やすための海水を注入する作業が続けられていますが、20日朝になって原子炉を覆う格納容器の中の圧力が上昇していることを確認したということです。このため、格納容器の破損を防ぐため、放射性物質を含む気体を外部に放出し、圧力を下げる作業を行うことを検討していましたが、東京電力福島事務所によりますと、圧力が安定してきたということで、「現在の3号機は直ちに放出が必要な状態ではない。今後、圧力の状態を注意深く見守りたい」と話し、当面の間、放出は行わないことを明らかにしました。東京電力福島事務所によりますと、現在、福島第一原発で行われている電源の復旧作業は中断しておらず、引き続き、続けているということです。

3号機の格納容器の圧力上昇

3号機の格納容器の圧力上昇

3月20日 13時6分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

経済産業省の原子力安全・保安院は、20日午後0時半ごろから記者会見し、福島第一原子力発電所の3号機で、原子炉の入った格納容器の圧力が高まっていることから格納容器の圧力を下げる作業を行うことになりました。

格 納容器の中には、放射性物質が含まれている空気が入っていて、本来は、サプレッションプール=圧力抑制室の中の水を通して、放射性物質を減らしてから外に 放出しますが、今回の作業では、直接、空気を放出することになるということです。原子力安全・保安院は、「今回の作業で、外部に放出される放射性物質が増 えることになるが、東京電力でも議論した結果、やむをえない判断だということになった」としています。

2011年3月19日土曜日

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電源復活へ160人奮闘、放射線防護服に線量計

特集 福島原発

 福島第一原子力発電所に外部から送電線を引く作業は19日、最初の電源復活を目指す2号機のケーブルがつながった。

 通電に向け、作業員の奮闘が続いている。

 放射線防護服と放射線を計るバッジ型の線量計を身につけた作業員たちは19日未明、2号機の配電盤にケーブルを接続した。その手前の敷設に手間取ったが、午後に入り、ようやく東北電力の変電所から、1本の線でつながった。

 東京電力の社員ら約160人が作業に当たった。うち約50人を派遣する東電の協力会社の社員は19日午前、「作業は順調」との報告を受け、胸をなで下ろした。「危険な作業は信頼が関係がなければできない。東電を信じるしかない。帰ったらご苦労さまと言ってあげたい」と語った。

 毎時400ミリ・シーベルトの放射性物質が観測された3、4号機付近での作業は、線量が高い場所を避け、慎重に進められた。近くのタービン建屋内は昼間でも停電で真っ暗。普段は1時間で終わる作業が2時間近くかかることもある。

 6号機では、点検作業に当たっていた作業員が非常用ディーゼル発電機の機能が回復しているのを見つけた。発電機の一つはすでに起動していたが、それ以外は使えなくなったと思われていた。

 作業員が手回しで回した後、発電機の電源を入れてみたところ、うなりを上げて回り出したという。この電力を使って、6号機に隣接する5号機の残留熱除去系ポンプが午前5時に起動、使用済み核燃料貯蔵プールの水温は低下し始めた。
(2011年3月19日20時32分 読売新聞)

牛乳・ホウレンソウ、一部で規制値超す放射線

特集 福島原発

 枝野官房長官は19日夕、記者会見し、福島県内の1農家で採取された牛乳、茨城県内で採取されたホウレンソウ6検体から、食品衛生法の暫定規制値を超える放射線量が計測されたことを明らかにした。

 枝野官房長官は、この牛乳を日本人の平均摂取量で1年間摂取し続けた場合の被曝(ひばく)線量は、コンピューター断層撮影法(CT)スキャン1回程度とした。ホウレンソウは、年平均摂取量で1年間摂取し続けて、CT1回分のさらに5分の1程度とし、「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」と強調した。

 枝野長官は、さらに調査を行い摂取制限や出荷規制の必要性の有無などについて早急に検討を出したいとした。
(2011年3月19日16時16分 読売新聞)

福島原発 1~4号機、表面温度100度以下…放水が効果

 北沢防衛相は19日午後、防衛省で記者会見し、同日早朝、航空自衛隊が東京電力福島第一原子力発電所1~4号機の表面温度を測定した結果、いずれも100度以下(暫定値)だったことを明らかにした。

 北沢氏は自衛隊が現場で放水ビデオを紹介し、表面温度が100度以下だったことについて、「放水したことで効果が上がっていると思う」と成果を強調した。

 東日本巨大地震の被災地救援などのための動員自衛官数は18日現在で10万6000人に達した。飛行機209機、ヘリ321機、艦船57隻が活動。これまでに1万9430人の被災者を救助したとした。
(2011年3月19日16時08分 読売新聞)

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【放射能漏れ】(産経ニュース)
北沢氏「1号機から4号機は100度以下」
2011.3.19 15:56

 北沢俊美防衛相は19日の記者会見で、同日朝に実施したサーモグラフィーを搭載した陸上自衛隊CH47ヘリコプターによる福島第1原発の原子炉の温度変化について、「1号機から4号機は100度以下だった」と述べた。

規模「チェルノブイリの5%」 福島原発でウクライナ

決死の作業「英雄」と称賛 ロ上院副議長(共同通信)

3月19日(土) 9時9分
共同通信

 【モスクワ共同】ロシア上院のトルシン第1副議長は18日、福島第1原発で放水などの冷却作業を続けている自衛隊員らを「自己犠牲をいとわない英雄」と称賛した。インタファクス通信が伝えた。トルシン氏は、決死の活動に「頭が下がる」とし「彼らは危機を解決してくれるだけでなく、大切な見本を示している」と指摘。原発事故が収束した後も「日本の若い世代はこの英雄的な人々を忘れず、将来は自分の子供のために犠牲を払うだろう」と述べた。

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規模「チェルノブイリの5%」 福島原発でウクライナ

3月19日(土) 11時38分
共同通信

 【キエフ共同】ウクライナのバロガ非常事態相は18日、地元テレビのインタビューで、福島第1原発事故の規模は25年前に起きたチェルノブイリ原発事故の約5%程度との見方を示した。同相は「チェルノブイリでは原子炉が爆発し圧力容器が壊れたが、日本では壊れていない」とした上で「有害物質の放出量でいえば、チェルノブイリでは約3億キユリー。日本では今日までのところ、その5%程度の1500万~2千万キユリーだ」と述べた。キュリーは放射性物質の放射能の量を表す単位。1キユリーは370億ベクレル。

放射線徐々に減少

19日中の電源復旧目指す…放射線徐々に減少(2011年3月19日13時34分 読売新聞)

 東日本巨大地震で被災した東京電力福島第一原子力発電所では19日、原子炉格納容器が損傷している恐れのある2号機の冷却機能回復を目指し、外部からの送電線を引き込み接続する作業が夜通しで行われた。

 東電は同日中の電源復旧を目指している。同日未明には、使用済み核燃料の一時貯蔵プールが危険な状況にある3号機に対し、東京消防庁の緊急消防援助隊が放水を行った。最悪の事態を避ける懸命の努力が続いている。

 電源復旧に向けた工事は、1、2号機と3、4号機、そして5、6号機の3系統に分けて進行。2号機を優先して行われている。

 18日に、配電設備を搭載した車を1号機の近くに配備。この配電設備から、2号機タービン建屋にある配電盤兼変圧器までケーブルを接続した。19日は未明から敷地内に約1・5キロのケーブルを敷設している。

 一方、6号機では、2台目の非常用ディーゼル発電機が19日早朝に回復。この電源を使って5号機の使用済み核燃料一時貯蔵プールの熱交換器を動かし、貯蔵プールの温度は約1度下がった。また、5、6号機では18日までに水素爆発を防ぐための穴を建屋の屋根に開けた。

 3、4号機は配電設備車2台を配備。19日は断線した高圧線の復旧と、4号機の変圧器兼配電盤までのケーブル敷設作業を行う。

 東電によると、1、2、5、6号機は19日中、3、4号機は20日をメドに復旧をめざしている。

 同原発は、1~3号機の原子炉圧力容器内の水位が低い状態が続き、核燃料棒の一部は依然露出しているとみられる。4号機は貯蔵プールの冷却水が高温になり、水位低下で燃料棒がむき出しになる危険がある。

 経済産業省原子力安全・保安院によると、原発敷地内の放射線量は、18日午後5時に、3号機から北西に約0・5キロ・メートル離れた事務本館北で毎時5000マイクロ・シーベルトを超えたが、19日午前1時50分、約6割の毎時3181マイクロ・シーベルトまで減った。

 緊急時の作業員に例外的に認められる被曝(ひばく)の上限値250ミリ・シーベルト(25万マイクロ・シーベルト)よりは低いが、高いレベルであることは変わりなく、原子炉建屋に人が近づく作業は困難が予想される。

 3号機から西に1・1キロ・メートル離れた西門付近では19日午前8時10分に毎時830・8マイクロ・シーベルトに上がったが、同9時には同364・5マイクロ・シーベルトに下がった。
(2011年3月19日13時34分 読売新聞)

2011年3月16日水曜日

ずれた配管、やばい水!…原発作業員の恐怖証言(2011年3月16日14時37分 読売新聞)

 強い横揺れで天井のパイプがずれ、大量の水が漏れてきた――。

 東日本巨大地震が発生した11日、東京電力福島第一原子力発電所で、稼働中だった1号機棟内にいた男性作業員の証言から、建物内が激しく損壊した様子が初めて明らかになった。

 この作業員は、同原発の整備などを請け負う会社に勤務。昨夏からたびたび同原発で作業しており、地震があった11日は、稼働していた1号機の建物内のうち、放射能汚染の恐れがなく防護服を着用する必要がないエリアで、同僚数人と電機関係の作業をしていた。

 「立っていられないほどの強い揺れ。横向きに振り回されている感じだった」。地震発生の午後2時46分。上階で作業用クレーンや照明などの機器がガチャンガチャンと激しくぶつかり合う音も聞こえた。「これは普通じゃない揺れだと直感した」

 建物内の電気が消え、非常灯に切り替わった。「その場を動かないように」という指示が聞こえたが、天井に敷設されていた金属製の配管の継ぎ目が激しい揺れでずれ、水が勢いよく流れてきた。「これはやばい水かもしれない。逃げよう」。誰かが言うのと同時に、同僚と出口がある1階に向けて階段を駆け降りた。

 建物内で漏水を発見したら、手で触ったりせず必ず報告するのがルール。だが、この時は余震が続いており、放射能に汚染されているかもしれない水の怖さより、このまま原子炉といっしょに、ここに閉じこめられてしまうのでは、という恐怖の方が強かった。

 1階は作業員でごった返していた。外に出るには、作業服を着替え、被曝(ひばく)量のチェックを受けなければならないが、測定する機器は一つだけ。細い廊下は長い行列ができていた。

 激しい余震はその後もさらに続き、「早くしろ」とあちこちで怒声が上がった。被曝はしていなかったが、「水素爆発した後の1号機の建物の映像をテレビで見た。あそこに閉じ込められていたかもしれないと思うと今でも足がすくむ」。(影本菜穂子)
(2011年3月16日14時37分 読売新聞)

2011年3月15日火曜日

被曝の恐怖、余震…真っ暗な建屋で決死の作業 (読売新聞より)

 高濃度の放射性物質の放出が続く福島第一原発。

 放射能汚染の恐怖と闘いながら、決死の作業が続く。15日朝に大きな爆発が起きた2号機。東電や協力企業の作業員ら800人が水の注入作業を行っていたが、爆発に伴い、「必要最小限」という50人を残し、750人が一時、現場から離れた。被曝(ひばく)を避けるため、放射線量が高くなると作業を中断しなければならない。15日午前、隣接する3号機付近で観測された400ミリ・シーベルトの環境下で作業できる時間は15分が限度。津波による被害で、停電も続く。照明がつかないため真っ暗な建屋内で、作業効率はあがらない。余震が続く中、津波警報で作業の中断を余儀なくされることもある。400ミリ・シーベルトを記録したのは、作業員が携帯する放射線監視装置だった。

 12日午後、高圧になった1号機の格納容器内の蒸気を逃がすための弁が開放された。格納容器に亀裂が入る最悪の事態はまぬがれた。その弁を開ける作業にあたった男性は、100ミリ・シーベルト以上の放射線を浴び、吐き気やだるさを訴えて病院へ搬送された。

 もともと、この作業では、大量の放射線を浴びる危険があった。このため、1号機の構造に詳しいベテラン社員である当直長が作業を担当。「タイベック」と呼ばれる特殊な全身つなぎ服とマスクを身につけ、手早く弁を開けたが、10分超で一般人が1年に浴びてもいい放射線量の100倍にあたる放射線を浴びた。

 経済産業省原子力安全・保安院によると、同原発で注水作業に当たる東電職員らは約70人。緊急時対策室でポンプなどを制御しつつ交代しながら格納容器付近の現場で活動している。

 中央制御室で監視できる計器も、被災後、故障し計測不能なものがある。遠隔制御も不能で、原子炉冷却のために弁を開く作業も手作業するしかない。福島第一原発は1971年に1号機が稼働した古い原発で、通路などが狭く作業しにくいことも足を引っ張る。

 注水が進めば原子炉内の圧力が上昇し、炉の崩壊の危険性が高まるため、弁を開いてガスを外部に放出しながら進めなければならない。ガスは放射性物質を含むため、放出自体は最小限に抑えなければならない。東電の担当者は「バランスをみながらぎりぎりの選択の連続だ」とため息をつく。
(2011年3月15日20時01分 読売新聞)

言葉の紹介:

言葉の紹介:オノ・ヨーコさん「親愛なる日本の人々へ。私自身もそちらにいて一緒に震災に遭ったかのように、ただぼう然としています。つい最近東京を訪ね、街の美しさ、清潔さ、静けさに感激したばかり。愛する国にこんな惨事が起きるなんて、予想もしていませんでした」「史上最悪の地震に襲われた皆さんに深く同情します。どんなに恐ろしかったことでしょう。一人ひとりにお見舞いと愛を捧げます。私の心は常にみなさんとともにあります」

2011年3月14日月曜日

産経ニュース【主張】原発事故 情報の発信で不安鎮めよ

産経ニュース【主張】原発事故 情報の発信で不安鎮めよ
2011.3.14 03:00

 東日本大震災によって東京電力福島第1原子力発電所の原子炉が炉心溶融や水素爆発を起こすなど深刻な状況に陥っている。この異常事態で、周辺の住民をはじめ国民の間に不安と混乱が広がりつつある。

 政府と東京電力は、原子炉の冷却と放射性物質の閉じ込めに全力を挙げると同時に、事故の状況を正確にわかりやすく、速やかに伝えていく努力が必要だ。

 第1原子力発電所の1号機(沸騰水型・出力46万キロワット)で起きた炉心溶融と原子炉建屋の外壁を吹き飛ばした水素爆発は、深刻な事故だった。しかし、原子炉圧力容器と格納容器は無事で、多重防護の砦(とりで)によって、核分裂生成物(死の灰)の環境への大量拡散という最悪の事態は回避された。

 それでも多数の住民らが漏れ出た微量の放射性物質で被曝(ひばく)した。命にかかわる放射線量ではないとはいえ、あってはならない事態である。13日には3号機で燃料が熱で変形し、水素がたまった。

 放射能は目に見えない脅威であるだけに、一般人は適切な判断尺度を持ち合わせない。理解可能な情報が適切に提供されないと人々の不安感は増殖してしまう。

 政府は安全上の万全を期すためという理由で、発電所周辺の住民を避難させたが、状況の説明が欠けていた。この点は大いに反省すべきだ。速やかに改善しなくてはならない。

 政府は海外に対しても、今回の原子力事故の適切な情報の発信に努めなければならない。

 多重防護は機能したものの、外国から見れば、炉心の大規模溶融が起きた米スリーマイル島原子力発電所事故や、炉心もろとも大爆発を起こした旧ソ連のチェルノブイリ事故と区別されにくい。

 国民には当然のこと、世界に安心してもらうためにも、広報に力を入れる努力を求めたい。

 第1原子力発電所の事故現場では、原子炉を「止める・冷やす・閉じ込める」の努力が続く。処置を終えた原子炉はまず安全だ。冷静に対応の進行を見守りたい。

 今回の地震と津波で、福島第1と第2原子力発電所などでの発電が停止した。相当な期間にわたって運転再開は望めない。首都圏では、これに伴う電力不足が避けられない。

 節電に協力しつつ、改めてエネルギーの重要性を考えたい。

悲しむべきこの国難にめげることなく復興のために出来ることを

救助と支援 被災者へ十分な生活物資を(3月14日付・読売社説)

 今も寒さの中で、大勢の人たちが救助を待っている。大地震の発生から2日が過ぎた。救出を急がなくてはならない。

 全国から警察や消防職員らが駆けつけた。政府は自衛隊の派遣を10万人に拡大する。

 米国、韓国、シンガポールなど外国からの救助隊も続々と到着し被災地に入った。

 建物屋上で孤立していた人たちがヘリで救出されたり、沖合15キロで漂流していた男性が2日ぶりに自衛艦に助けられるなど、救助の知らせが各地から入っている。

 犠牲者は宮城県だけで1万人を超える、との見通しもある。だが今は、一人でも多くの救出に全力を尽くすべき時だ。

 自宅や公共施設などに残っている人たちへは、十分な食料や薬などを届けてほしい。

 各地の避難所でも、計30万人以上が身を寄せ合っている。

 避難所だけで1日100万食近い食料が要る計算だ。パン、おにぎりなどが十分に届いていないという。給水車が未到着で、水の確保にも困る所が少なくない。

 自治会組織の炊き出し支援なども行われているが、限界がある。食料や衣類など、生活物資を迅速かつ優先的に被災地へ送る態勢を確保しなければならない。

 ライフラインも寸断された。13日夜も、東北地方などで150万戸以上が停電している。水道、ガスも各地でストップしている。復旧を急いでもらいたい。

 原発事故の影響で、東京電力は管内の各地域で順番に電気を止める計画停電を実施する。

 医療機関や、自宅で医療機器を用いて療養中の患者らに悪影響が出ないようにする必要がある。

 これからは被災地でのボランティア活動が重要になってくる。阪神大震災や新潟県中越地震でも、避難所や各戸を回っての様々な支援活動が、大きな力となった。

 政府は、災害ボランティアの総合調整をする首相補佐官に、NPO出身の辻元清美衆院議員を任命した。窓口を一本化し、被災地のニーズに合った計画的な派遣体制を作ることが求められる。

 一刻も早く駆けつけたいという人が全国に大勢いるだろう。被災地に義援金を送る運動も一斉に始まった。

 大災害から立ち直り、復興に至るまでの闘いが、長期戦になることは間違いない。国民全員で被災地を支えていくことが大切だ。

2011年3月14日01時05分 読売新聞)

2011年3月7日月曜日

【欧州サッカー】

ジェノア戦の後半、移籍初ゴールを決めたインテル・ミラノの長友(AP)

長友ゴールに、小倉会長「何かあるよね」

2011.3.7 18:32