2008年11月17日月曜日

№139) スポーツライフに関する調査(要旨)

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わが国における各種実態調査については、健康・体力づくり関係は厚生労働省の管轄であります。またスポーツ関係は文部科学省の管轄となっています。ただしスポーツ関係企業におけるその活動は経済産業省管轄です。そして我々に身近な全国都道府県、自治体関係は総務省の管轄となっています。他に内閣府においても調査がなされ「体力・スポーツに関する世論調査」など、われわれWストックノルディックウォーキングに取り組む者としては極めて重要で関係の深い調査もあります。
先般、私のこのブログに、2008年11月12日・№137)社会の深刻な罹病率と次世代型生涯スポーツの必要性と題して厚生労働省のホームページを引用させていただきました。本日は文部科学省管轄の、日本を代表する第一線研究者による「スポーツライフに関する調査」というものをここにご紹介させていただきます。この調査は永きにわたり隔年実施され、次回は来年春に発表される予定でその内容も大きく期待されます。 が、今般ご紹介の下記内容は、調査時期:平成18年6月22日~ 7月10日の要旨であります。したがって内容自体はこの著書を直接購入されるか、それとも最寄りの図書館に蔵書として請求するのもよろしいのではないでしょうか!!

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http://www.ssf.or.jp/wk_dat/pdf/ld_2006.pdf
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***以下引用開始**********

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※この調査結果は、3月19日(月)午後、東京都渋谷区・東京運動記者クラブで発表する最新のデータです。 2007.3.19
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『スポーツライフに関する調査』
~結果報告 ~
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当財団がスポーツの振興度を図るひとつの指針と考えている「アクティブ・スポーツ人口※」が、
今回の調査では15.9%。2004年の前回調査16.1%とほぼ横ばいの状況であった。
わが国のスポーツライフを豊かにするためには、スポーツ関係者の一層の努力が必要である。
(※「週2回以上、1回30分以上、運動強度「ややきつい」以上の条件で運動・スポーツ実施している人。 )
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【主な調査結果 】
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1)運動・スポーツ実施率<p20表1-1,図1-1,p21図1-2,図1-3,p23図1-6,図1-7
わが国成人の「運動・スポーツ実施率」ここ4年間伸びず。女性の不活発さが際立つ。
・ 「アクティブ・スポーツ人口※」-15.9%(推計人口1,631万人)。2004年調査の16.1%とほぼ横ばい。 <p20表1-1,図1-1,p23図1-6>
・ この1年間にまったく運動・スポーツを実施しなかった者(非実施者、レベル0)-2004年26.6%→31.7%に増加。 <p23図1-7,p21図1-2>
・ 性別-週2回以上の定期的な実施者(「レベル2」以上)では男女差はみられない。 <p21図1-2>
・ 週2回以上の定期的な実施者(「レベル2」以上)は、50歳代46.7%、60歳代52.4%、70歳以上40.9%と高く、運動・スポーツを実施している高齢者層の積極さがうかがえる。 <p21図1-3>
一方、非実施者(「レベル0」)では、男性27.4%に対し、女性は35.6%と女性が男性を8.2ポイント上回る。
今回の調査では、女性の非実施者の多さが際立つ結果となった。
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2)運動・スポーツ実施のシニア化<p64図1,p65図2>
この10年で運動・スポーツのシニア(50歳以上)化が顕著
・シニア(50歳以上)層の運動・スポーツ実施率の動向をみると、この10年間で特に「ウォーキング・散歩」への参加率の増加が21.5%→43.3%と顕著。 <p64図1>
・種目別に実施者の平均年齢をみると、この10年間で最も上昇したのが「ゴルフ(コース/練習場)」の平均10歳上昇。
・ シニア化が顕著な種目は10種目-「ウォーキング・散歩」「体操(軽い体操、ラジオ体操など)」「ゴルフ(コース)」
※本調査の回答者の平均年齢は、1996年45.9歳 →2006年51.0歳=5.1歳の上昇 <p65図2>
「ゴルフ(練習場)」「ハイキング」「サイクリング」「水泳」「ゲートボール」「スキー」「エアロビックダンス」 <p65図2>
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3)運動・スポーツ種目 <p24表1-2,p26表1-4,p28表1-5>
女性の「ヨーガ」人気!データにあらわれる
・過去1年間に行なわれた種目のトップ5は、1位「散歩(ぶらぶら歩き)」、2位「ウォーキング」、3位「体操(軽い体操、ラジオ体操など)」、4位「ボウリング」、5位「筋力トレーニング」で2004年調査と同様の結果。
・女性の「ヨーガ」の実施率が、2004年調査の23位(2.8%)→今回10位(4.9%)へ上昇。また、今後行いたい種目においても希望率18.8%と、「散歩」「ウォーキング」に次いで3位と高い。 <p24表1-2,p28表1-5>
・種目別愛好者人口をみると、「ウォーキング」を週2回以上実施している成人は、推計で1,231人。2004年調査と比べると21万人の増加。
特徴は、「釣り」が2004年調査の5位→10位。「野球」19位→27位へ順位を大きく下げた。 <p24表1-2>
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4)スポーツ観戦 <p44表4-5>
テレビでのスポーツ観戦も受信チャンネル毎に多様
・ 過去1年間にテレビで観戦したスポーツ中継番組(ニュースは除く)を受信チャンネルごとにまとめた。
地上波-「高校サッカー」「ラグビー」「マラソン・駅伝」「高校野球」「競馬」「大相撲」が9割を超える。
BS-「プロバスケットボール(NBAなど)」「アメリカ大リーグ」ほぼ5割を超える。
CS-「競艇」「海外プロサッカー」が1割を超える。
インターネット配信-「競艇」7.1%、「サッカー日本代表」4.8%、「プロ野球」4.7%の受信率を示した。
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5)スポーツ・ボランティア <p46図5-1,p47図5-3>
スポーツ・ボランティア活動、一層の普及・啓発が必要
・ 過去1年間にスポーツ・ボランティア活動を行なった成人は、わずか7.3%。1994年の調査時から10年以上経ても、なお1ポイント増に留まる。 <p46図5-1>
・ 実施希望率が高く、実施率との比較で今後の活動が期待できるのは、20歳代の男性と、60歳代の男・女であった。
<p47図5-3>
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6)運動・スポーツ活動に対する満足度 <p51図6-1,図6-2,図6-3>
女性の30歳代・40歳代、現状に不満。環境づくりが急務
・ 成人で運動・スポーツを「行ないたいと思うができない」不満層は変わらず4割。 <p51図6-1,図6-2>
・ 「行なっており満足」な成人が、2000年調査から始めて2割を超え、「無関心」な成人も初めて2割を切る。
・ 一方、女性の30歳代で「行ないたいと思うができない」者が2000年調査から6年ぶりに6割を超え、40歳代の57.3%とあわせて、現状に大いに不満を持っていることがわかった。 <図6-3>
【【調査結果の動向からみえたひとつの問題点 】】
『女性のスポーツ実施があぶない』非実施者が前回の29.8%→35.6%(5.8ポイント増)
「行ないたいと思うができない」不満層も30歳代・40歳代女性では6割を超える。
30歳代・40歳代の女性が運動・スポーツに親しめる環境を提供する必要がある。
例)子どもを幼児用の運動プログラムに預けて、母親が思いっきりスポーツを楽しめる機会。
幼児と共に身体を動かせる機会の提供など。
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【-本調査の特徴- 】
本調査は、1992年から隔年で実施している全国調査で、今回で8回目。
わが国では初めて「実施頻度」「実施時間」「運動強度」の3つの観点からスポーツ人口を量および質の両面から算出。
スポーツ関連書籍はもとより、自治体のスポーツ振興計画や保健体育の教科書などにも多数引用。
調査の概要
1調査目的:
本調査はわが国の運動・スポーツ活動の実態を総合的に把握し、スポーツ・フォー・エブリワンの推進に役立つ基礎資料とすることを目的としている。特色は、「実施頻度」「実施時間」「運動強度」の3つの観点からスポーツ実施率を算出している点である。基本項目である「スポーツクラブ・同好会」「スポーツ観戦」「スポーツ・ボランティア」「健康に関わる意識と行動」に加えて、トピック項目として「運動・スポーツの実施理由、非実施理由」「スポーツ振興機関の認知度」などを取り上げている。
2調査内容:
1)運動・スポーツ実施状況2)運動・スポーツ施設
3)スポーツクラブ・同好会4)スポーツ観戦
5)スポーツ・ボランティア6)運動・スポーツへの態度
7)健康に関わる意識と行動8)スポーツ振興機関の認知度
9)個人的属性 10)自由記述
3調査方法:1)母集 団;全国の市区町村に居住する満20歳以上の男女
2)標本 数;3,000人
3)地点 数;市部176地点、郡部34地点、計210地点
4)抽出方法;層化二段無作為抽出法
4調査時期:平成18年6月22日~ 7月10日
5回収結果:有効回収(率) 1,867人(62.2%)(男性:894人、女性:973人)
6 SSF調査研究委員会:
委員長海老原 修 横浜国立大学 教育人間科学部 教授
委員 武田 文 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 助教授
長ヶ原誠 神戸大学 発達科学部 助教授
仲澤眞 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 助教授
平川澄子 鶴見大学 文学部 教授
松尾哲矢 立教大学 コミュニティ福祉学部 教授
水上博司 日本大学 文理学部 助教授
藤本和廷 笹川スポーツ財団 常務理事
渡邉一利 笹川スポーツ財団 常務理事
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***この調査に敬意を表し、引用終わり**********
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この調査において「軽い散歩」「ウォーキング」「ラジオ体操」などが実施運動・スポーツ種目の上位を占めています。が、最近のアカデミックな学会における研究者の発表によれば、愕然とすることでありますがそれらはいづれも筋骨格系統のトレーニングとしてはほとんど効果のないものであることがわかってきました。
したがいましてここでもまたおこがましくも繰り返し強調しなければならないのですが、我々をとりまく運動不足病は深刻です。国も自治体も、医療・保健・体育関係者は、Wストックノルディックウォーキングに注目していただきこれをすばやく取り入れてほしいと思います。
Wストックノルディックウォーキングは、ストック&ポールを改良さえすればきわめて安全な全身運動であり、その運動強度はいかようにも調整できる次世代型の生涯スポーツです

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♪♪♪スポーツライフの基礎Wストックノルディックウォーキング!!!
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