2010年11月16日火曜日

№278) ストック歩行の多様化(2)


ノルディックウォーキングというものが世界的に知られるようになり、これまで実に多くの人々によって楽しまれ、その人口は延べ
1,000万人とも言われ世界各国に浸透。スポーツとして健康運動法として、そして高齢者やリハビリテーションとして、つまりは市民スポーツ・生涯スポーツという考えと位置づけで今日までこの運動方法は愛好されて来た。

このようにノルディックウォーキングを愛好する人々を、インストラクター&トレーナーの先生方はそれぞれのギアにあわせ、極力効果のある歩き方を伝授し個別状況を診て指導され精力的に取り組まれて来ている。

一方で、運動療法関係分野の職域専門家においては、治療・運動処方として、また疾病予防というテーマで、このストック歩行法が積極的に取り上げて来られた。

また世界中の各専門研究機関、ならびに各研究者によるさまざまな角度からの実験・証明結果も、肯定否定を含め日々我々はインターネットにより読み取ることが出来る。


しかしながら、このダブルストックを使って歩行するという、実に痛快なその運動法が考えられて以来、今日までの年月は"歴史"と言うには早すぎるほど極めて浅いものだ。

そのためか関係する運動理論、及びそれを実現するための用具の開発、そしてその運動効果に対する実験・証明、さらにはこのムーブメントを広げるための組織体。それらが各々成熟した段階の、高いレベルに到達したものとは決して言えない状況である。

例えば、ヨーロッパスタイルにおけるストラップ中心の用具は、アスファルトにおいては推進力が求められず著しく使い勝手が悪い。また金属爪で大地を突き刺す方法も環境に悪く、他者に対しては危険であることなど、肯定できない部分が多くまだまだ欠点の目立つギアである。一方、日本の国内メーカーによる製品は、安全面に配慮しているのは認めるとしても、最も大切な推進力に欠如しているためスポーツ性に劣る。しかも運動効果は従来のウォーキング法に比較し有意に勝るものとは決して言えない。これでは何のための運動方法なのか甚だ疑わしいのである。たしかに高齢者対応やリハビリ効果が認められるが、その歩くスタイルは市民スポーツ・生涯スポーツとするには格好が悪く、市民の間における広がりが期待できない。双方とも言わば中途半端なギアであること。


この例を示すまでもなく、ノルディックウォーキングにとって基本となるギアそのものが、使い勝手が悪かったり運動効果という目的自体を果たせないという現状では、羊頭掲げて狗肉を売るというか、フライングスタートのごとく、ボタンの掛け違いのような状態から脱却することが出来ない。いままさにノルディックウォーキングの人気度を世界規模で見ると、長期低落の傾向を見せていることはすでにこのブログで記述した。

http://jiro-murakumo.blogspot.com/2010/09/269-inwa-international-nordic-walking.html

その不人気の原因はあげてこのギアの使い勝手が甚だ悪いことに起因する、と私ウエルネスウォーカーはこれまでの検証結果で示して来た。googleリサーチのアクセス結果、そのグラフが示す人気減少を分析すると、

①プレイヤーの実感として運動効果が少ない。

②推進力に不足するのでワクワクするような楽しさに欠ける。

③ごく簡単に何時でも何処でも誰でも取り組めるギアとは決して言えない。

などが原因で、人気は低落する一方なのである。

ここに既存製品が人々にとって満足するレベルに到達していない証明として、今日でも未だ商品開発の模索が続いている事例を、参考のため下記いたします。

http://www.bungypump.se/main/modules/page.asp?sid=1

http://www.youtube.com/watch?v=1PIED3SOeVo


このように、ノルディックウォーキングには未解決の課題が横たわっているので、解決のための新しい発明品として期待され、先般このブログでも新商品をご紹介した「クロスシェーパー」は、私ウエルネスウォーカーが検証の結果、残念ながら効果が望めない製品であることが判明した。

http://httpjiro-murakumo.blogspot.com/2010/10/blog-post_17.html

この新製品に対する否定的な検証内容については、後日詳細をここに書き込みさせていただきます。


-つづく-

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