2009年2月12日木曜日

№164) ストラップレス・グリップ(strapless grip)、ストラップ無用論のつづき

・・・・・・・・・・・・・・アーバンポーリング・ストック
・・・・・・・・・アーバンポーリング・グリップ


・・・・・・・・アーバンポーリング ・Traction Tips





・・・・・・・・・・・・KVプラス社のグリップ


・・・・・・・・・ペーサーポール社のストック



・・・・・・・・・ Wellness Walker設計のストック

本日は少し深い話の書き込みになりますがなぜアーバンポーリングのストック(ポール)は、ストラップレス=ストラップ外し、を実現することできたのか?
私ウエルネスウォーカーが検証の結果、その答えは明瞭であり以下の3項目があげられます。
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①グリップがシャフトに対し目測でおよそ20度曲げた設計となっている。このためシャフトにおける路面との角度をおよそこの20度分小さくすることが可能となり、その結果として推進力は増加する。(私ウエルネスウォーカーが妥協点を求めた目標角度は45度)
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②グリップ下部分にもガード(つば)を付け、握ったこぶしの小指球部(小指の根元付近)がそこにしっかり当たるので、ストラップに頼ることなく強い力をシャフトに加えることができ、これによって推進力は増加する。(Wellness Walker ストック設計図参照  ↑ 
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③先端の柔軟アスファルトチップス(Traction Tips)によって路面との摩擦力を増加させ、シャフトから伝わる強い力が加わってもストック(ポール)先端が路面を滑ることが少ないので、これによって強い推進力を得ることができる。(Wellness Walker ストック理想は車輪)
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以上によりアーバンポーリングのストック(ポール)は、ストラップレス、ストラップ無し、を実現することできたわけです。それに比べエクセル社・レキ社・スウィックス社をはじめとするヨーロッパ勢のグリップ設計はほとんどがストレート、細く真っ直ぐな設計であるため、ストラップに依存せざるを得ずstrapless gripに至らない。このようなことがあって北米アーバンポーリングがストラップレスでは優位にある。しかしそれで進化が終わるものでもなくいまだその弱点は多く存在し引き続き使い勝手における改良の余地が目立ちます。
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例えばグリップの角度ですが、進化したスイスKVプラス社採用のHandle Ergo Clip のグリップ角度は約40度であり、イギリスPacer Pole社は45度であります。日本のWellness Walkerのグリップはシャフトに対する角度を45度=グリップは水平です。大きな推進力を求めるには最低の妥協できる角度が以下に述べるごとく45度=水平であることからして、アーバンポーリング社ももっと改良の余地がのこされている。
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ヨーロッパのみならず北米のメーカー各社はこのシャフトの角度における根拠ある説明を避けているが、そもそもシャフトの角度とはいかなるものがベストなのか?これは作用反作用の力学法則からみてベストはかぎりなく水平に近いほうが効率よく推進力を求めることが出来る。だからシャフトは長ければ長いほど推進効率は大である。しかし実際にはそれでは使い勝手が悪い。推進力は得てもその長さが邪魔になるからだ。であるからして利便性との妥協点を探り、それが直角との中間である45度とするのである。これが力学上説明できる私ウエルネスウォーカーの理論的根拠であります。
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よくメーカーや販売店はストックの長さに言及するとき、身長×0.64~0.68と説明するがその根拠を示すことはさすがに出来ない。なぜならばそれはストックの設計上その方がよいというだけのものであって力学的に整合性のある話ではないからだ。しかもテクニックである上肢の位置関係で変わってくる問題でもある。だから軽はずみに身長×0.64~0.68とかを言えば、後で説明に苦労するのは本人なのである。そろそろメーカーはこのシャフト角度とその長さについての理論的根拠を原点に立ち戻って見直す必要があります。
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注意すべきはこのシャフト角度は固定的なものであるが、一方人間は歩けば前に移動するわけですネ。このためストックを突くときは例え45度でも、半歩先に身体が移動すると歩幅で異なるもののその角度は約15度減少し30度となる。45°→30°これがより厳密な路面に対する半歩歩きはじめと終わりの最低妥協できるシャフトの角度といえる。アーバンポーリングのストックを検証したとき、目測でおおよそ60度で突き最後に45度ぐらいになっていて60°→45°である。まだまだその角度が立っている(大きい)から、メーカー各社のストックと同じく求める推進力には遠く及ばないのである。

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つづく次回は車輪について

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