2008年1月25日金曜日

№11)ストックウォーキングへのシフト

最後に



動物はなぜ歩くのか? それは歩くことによって移動しなければ生きていくことができなかったからではないでしょうか。生きるために移動する。それは人間も立派な動物ですから同様です。でもしかし人間の場合はまもなく歩きに代わる移動手段を考え出しましたね。私が考えうるにおそらく筏とか舟が最初のものなのではないかと思いますが、地域によってそのどっちが先かは知りませんが移動手段としての馬とか駱駝とか象とかもありますね。その後車輪も使うようになり、陸上では車輪に乗って移動した。文明の発達した今日ではありとあらゆる移動手段によって陸海空を制覇し、世界をますます狭くし人口の爆発を見た。そしてコンピューターによって人間はもっとも歩かない動物になった。

人間が歩かなくなったのもその移動手段の発達に準じていると思いますね。この歩くということによって、あるいは生きるために移動し、人間でも動物でもその身体バランスが保たれていたのに、歩かなくなれば運動不足病という形で心に身体に深刻な疾病を招かざるをえません。ここに今日におけるウォーキングのもう一つの目的を見ることができると思います。つまり、健康のために歩く、より健やかにQOL(クオリティ・オブ・ライフQuality of Life,生活の質の略語)を向上させるために歩くことです。まさに、歩かなければ生きられないという動物本来の姿に、皮肉にも人間が立ち戻ったのではないでしょうか。

人間は健康のためには運動した方が身体に良い、というのは万人認めるところですね。寝ているよりは座った方が良い、座っているよりは立った方が良い、立っているよりは歩いている方がより良い、歩いているよりは走ったほうが運動量は増加します。でもあまり走り過ぎると人によっては障害を生むこととなるので適度な運動量というのが求められる。適度な運動量の人は運動しない人よりも寿命が長いばかりかQOLも高い。ですからよりバランスの取れた運動というものが大切になるわけですね。それはいったいどのようなものなのでしょうか? 

そもそも我々人類の祖先の骨格は四肢を使い樹上生活に適した形に進化し気が遠くなるような年月を経た。そしてやがて草原に進出し、ナックルウォークのような四肢歩行もあってやがて人類として二足歩行に進化したと思われます。この二足歩行になってから手が使えるようになったとはよく言われることですが、その手を使って武器などを利用し食べ物を獲た、また鍬や鋤で作物を得た。文明が台頭してからもかなり激しく両手両足を使ってバランスよく運動してきたと思いますね。

事実人間の骨格は、股関節は肩関節に、膝関節は肘関節に、足首は手首に、腸骨は肩甲骨に、脊椎を中心としてそれぞれ関節だけでなく腱、筋肉が左右上下に相関関係を保っています。つまり四肢をバランスよく動かすようにはできている。陸上の哺乳動物とまったくその点では同じです。もともとそのように進化しデザインされた骨格筋系統を持っていてその本能も存在する。例えば一例として乳幼児を水の中に放り込むと、自然と四肢を使って泳ぎます。(専門家による以外は禁止)ベビースイミングですね。人間の四肢歩行はというと赤ちゃんの這い這い以外は残念なことに四肢歩行に戻ることはできなくなっています。
(ここで話が堅くなったので面白い話題を下記URLで)
http://med-legend.com/mt/archives/2007/07/post_1126.html

われわれの社会では過去一世紀余にわたって、各界で歩行運動(ウォーキング)というものが身体に一番良い手軽な運動法として推奨されてきました。が、ここらでよりバランスの取れた歩行法を実践する時代になったと考えています。その意味で、私は健康のために両手にストックを使って歩くストックウォーキング(ノルディックウォーキングとまったく同様)のムーブメントに注目します。これは四肢歩行であって、身体のバランスが非常に良く取れた運動法であります。現在はまだまだ端緒的なものであるためその運動用具であるストックは初期段階にとどまっていますが、これを使い勝手の良いものユーザーフレンドリーに改良さえすれば、世界中の人々のQOL向上に貢献できるでありましょう。 その技術的問題はすでに明らかにいたしたとおりであります。
最後までお読みいただき感謝申し上げます。(終)


以上、これまでのものはあくまでも私個人の持論です。またいつか書き込みさせていただきますね♪

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